図案の話をちょっとだけ


 

今回は大島紬の出発点である図案について少しお話します。

 

着物や反物を見て「どこが境目だろう?」と思ったことはありませんか?

大島紬は特に、柄を繰り返してひとつの反物にしているので柄と柄の間に直線の境目があるはずなのです。

(なぜ繰り返し使うのかは、大島紬の製作工程へ!)

骨法解説

 

 

 

実際の反物(左)を見てみましょう。

クリックすると大きく見られますが、一目見ただけでは境目に気づかないと思います。

 

これが、図案で使われる骨法(途切れないレイアウト方法)です。

なんだかちょっとかっこいいですよね。ちなみに「こっぽう」と読みます。

 

私はもともとデザインを手がけていて、このレイアウト方法を知ったときはびっくりしました!

(着物の柄のテクスチャを作る時に重宝します!)

 

ネットで探してみても某検索先生でも見つかりません。

ですが、れっきとした技術で代々受け継がれてきた方法なのです。

 

 

 

さて、この骨法。どう使うかといいますと

よく使われる骨法は3種類です。

 

1.タフコ 2.ユタフコ 3.曲げ曲げ

 

2のユタフコはユタフクと発音されることもあるそうです

何語なのかまでは分かりません…

骨法

 

 

 

 

 

※まず、図案というのは縦×横の決まった大きさで形成されます。

横は反物の幅ですが、縦はだいたい30㎝以下(マルキ数で微妙に変わります)

なのでいくら途切れないで見える反物も、手のひらの幅×2を計れば必ずそこに境目があるのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

1.タフコ

タフコの骨法は ・上切り替え・下折り曲げ

これだけだとさっぱりだと思いますが…

上の桜の反物、実はタフコで出来ているのです。

 

実際3枚貼りで骨法を見てみましょう。

骨法2

 

 

 

 

左の図(分かりやすいように一部に色を付けています)のように

上は、元を180度回転したもの

下は、元を境目から本の見開きのように鏡映しにしたものです。

 

上切り替えは、左端が右端に、右端が左端に続くようになっており、

下折り曲げは、線対称でも違和感のない桜の切り方をしています。

 

こうして繋げると、メインの桜がS字を描いてカーブしているのが分かります。

 

 

 

2.ユタフコ

ユタフコの骨法は ・上送り切り替え・下切り替え

骨法3

 

 

「送り」とは元の図案をそのままスライドさせるイメージです。

コピーした図案を反転させると

元図案の上部と、送り切り替えをした図案の下部がぴったり合うようになっています。

 

なので右下と右上の境目が、左上と左下に繋がるようにしなければなりません。

 

 

ユタフコの特徴は、元図案の右半分が上下で鏡映しになっていることです。

これも、メインの雪輪が全体の流れを作って見えます。

 

 

 

 

 

3.曲げ曲げ

骨法4

 

 

一番分かりやすい骨法かもしれません。

全て鏡映しなのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この境目が分からないように描くのが図案師の知恵で

骨法はつなぎ目を見せないだけでなく、着物に大きな流れを見せます。

 

もし流れのある着物や反物を見る機会があったり、お手元に大島紬のある方はどの骨法か当ててみてください。(時々特殊な骨法もありますが…)

どうしても見つからなければ、それは図案師と骨法がいいのです。

見つかれば、図案師としての才があるかもしれませんね(^^)

 

 

以上、図案についてちょっとだけ書きましたが……伝わったでしょうか(;^^)

以前描いた、大島紬の製作過程のようにイラストで説明できればよかったのですが…

 

自身が習ったときも「これが…こう!」と想定図の実演でやっと理解した次第です。

興味のある方、是非一度ご来社ください!より深く、大島紬を知っていただけると思います(^^)

 

 

 

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